2014年9月29日月曜日

気を吐くトルコ家電

VESTEL、トルコでは知らない人がいない大手電機メーカー。直営店も多い。トルコ国内だけでなく、欧州市場でもその存在感を増している。中東や中央アジアなどへの輸出も活発で、FTA/自由貿易協定を活かした展開をしている。

日経新聞、日経エレクトロニクスで、「知られざるトルコ家電の実力」と題した記事が少し前に取りあげられていた。前の記事を引っ張りだしてその概略を紹介することとする。

VESTEL社は日本メーカーのOEM供給もやっている。VESTELCEOトゥーラン・エルドアン氏によると、日本のテレビメーカー大手6社が同社の顧客らしい。OEMを含む欧州のテレビのシェアは約2割で韓国サムスン電子に次いで第2位という。

トルコの冷蔵庫、洗濯機など白物家電の主要6種の生産台数は昨年、2190万台と過去最高を記録。VESTEL社の売上も40億ドル(4000億円)を超え、8割が他社へのOEM 供給が占め、その内の約7割は欧州とロシア向けである。

YAHOO検索によるVESTEL製品の画像とCEOのエルドアン氏






トルコ家電が強い理由の背景には、先ずは「地の利の良さ」が挙げられる。
中国から欧州まで輸出に5週間はかかるが、トルコからは1週間前後で届いてしまう。それに伴う物流コストも3分の1で済んでしまう。EUとの関税同盟により、関税はゼロ。中国等に比べ人件費は高いが、総合的な競争力は高いというわけだ。

次に「巧みなマーケティング」。VESTELはドイツの「テレフンケン」ブランドのスペイン、イタリア、ポルトガルでの使用権を有する。名門ブランドを活用することで、ブランド育成にかかる時間とお金を省いている。


現在、トルコは中東やアフリカ、中央アジアを中心に16カ国と自由貿易協定(FTA)を結んでいる。VESTELSは欧州・ロシア以外の輸出も増やしていくらしく、日本ともEPA/FTAの交渉が進む中、今後のVESTELの動きに引き続き注目したい。

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